鼻毛カッターについて考える (#372)
「鼻毛カッター」というアイテムがある。
いや、実際にあると言えるだろうか。
大抵の場合、それは「エチケットカッター」という名前であることが多いからだ。
なぜだろう、
という疑問に対する答えは、鈍感な僕にもわかるような気がする。
明確に説明は出来ないけれど、「鼻毛カッター」では、何かが良くないのだ。
どうしても、というほどではないけれど、「鼻毛カッター」は商品名として望まれてはいない。
「エチケットカッター」という逃げ道があるのだから、安全策をとった方が良いに決まっているのだ。
女の人だって、購入するなら「エチケットカッター」の方が敷居が低いに違いない。
「鼻毛」特化じゃないから、「眉毛」や「うぶ毛」も視野に入れた「エチケットカッター」だから。
「(鼻孔に入れた刃で眉毛を切るわけないだろ)」とか、そういう問題じゃないんだ。
これは言わば大義名分、「エチケットカッター」として売り出すための手続きなんだ。
とにかく、「鼻毛カッター」ではなく、「エチケットカッター」なのだ。
そうすることで少し世界が上手く回っているというのなら、その婉曲さというか、奥ゆかしさみたいなの、僕はイイと思います。
あと、調べてたら「開発者の熱い想い」みたいな、どうすることも出来ない情報も得ることができた。
今度エチケットカッターを起動するときは “ナノ” レベルに思いを馳せよう、そう思った。
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